ふたば未来学園中高(@広野)に伺ってきました

科研費研究の一環で、ふたば未来学園中高を視察させていただきました。中等教育における紛争対処教育ということで、「演劇」を使ったロールプレイ、empathy能力の涵養を行われているそうです。
高校1年生が、双葉郡において二項対立の論争となりがちな課題について、それぞれの立場の人から話を聴いて、その対立的関係をベースとした短時間の作品をつくって、さらに演じているそうです。それぞれの視点を考察させることで、紛争・対立・利害を分析する能力を涵養して、さらにそれを実際に演じることで、他者へのempathy能力を高めるとのこと。
もともと平田オリザ氏が直接、プログラムを開発したそうですが、現在では同校の教員(ただし演劇による教育の専門性あり)が運用しているようです。
かなり昔の事例ですが、自分は「まちづくり」の文脈で、演劇を用いた合意形成・行政職員研修なんてものを見聞きしたことがありました。昭和末期か平成だったか・・・けっこう存在していたように記憶しているのですが、ネットで検索しても資料が見つかりません・・・。しかし自分は「演劇」系の取り組みは、なじめないというか、毛嫌いというか、興味が持てなかったもので、「へぇ・・・」と遠目に眺めるだけで終わっていました。
とはいえ今回お話を伺ってみると、演劇は一種のロールプレイなんですね。自分の交渉学の教育でも、模擬交渉というロールプレイを数多く利用します。受講生は与えられた役割の説明(指示書)を読んで、その役割を「演じる」わけですが、それこそまさに台本のない演劇なわけです。そういえば自分も、模擬交渉の説明をするときに「これは即興劇なんですよ。」という説明をよくしていました。
今回視察した事例は、即興劇ではなく、事前に台本を用意するので、違うといえば違うのですが、その本質は交渉学教育の模擬交渉・ロールプレイとほぼ同じような気がします。
違いは何かといえば、交渉教育の場合は、指導者の側が理解してほしい内容を踏まえたシナリオ(ある意味台本)を与えるのに対し、教育の場合は、受講者がみずから台本を作成することかなと思います。そう考えると、「高校生が台本を作る場面で、どういう指導が行われるのか?」が個人的にはいちばん重要に思えてきました。
2026/01/28 9:35 AM - ツイート
